東洋医学の治療は全身調整

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 東洋医学の治療では気血・陰陽の調整と臓腑の調整が重要になります。気血・陰陽の働きは臓腑と関係をするので、臓腑を治療すれば気血・陰陽を調整できることになります。

 気血・陰陽は全身に影響を与えるものなので、どこかのツボを使ったとしても、全身に影響が及ぶので、東洋医学の鍼灸での治療は全身調整を行って言えます。全身調整を行うポイントになるのは、ツボと経絡になるので、ツボを使った治療だけではなく、経絡を使った治療も気血・陰陽に影響を与えるので全身調整とも言えます。

 

 全身調整を行うのに簡単な方法はどこでもいいので鍼灸を行えば、それがそのまま全身調整に繋がっていくのですが、効果を実感するのは少数穴過ぎると分かりにくいことが多いです。

 

 もちろん少数穴でも効果を出している人もいるので、少数穴が悪いという訳ではないのですが、使える人は少ないのではないかと思います。少数穴で治療を行うのであれば、そのツボまで辿り着くための道筋(病態把握)が重要になり、そのツボの効果を出すための技術(取穴・刺鍼・施灸)が重要になります。

 

 少数穴の治療でどんな人でも効果を実感させるというのは、努力と時間が必要なことなので、簡単には行えないと思いますが、変化は必ず出ているので、変化を見ていけるようになれば少数穴での治療も可能だと思います。

 

 少数穴での全身調整は扱えるようになるまでが難しいとも言えるので、簡単な全身調整の方法は全身に鍼を行えば、誰にでも出来るものだと思います。どういった内容で選ぶかと言えば、有名なツボは効果が高いく使用頻度も高いから有名なので、そういった有名ツボをまとめて使ってしまう方法もあります。

 

 例えば、頭から足先まで有名なツボを考えてみると、百会、水溝、印堂、太陽、天柱、風池、肩井というようにどんどんと出てくると思いますが、それを全部出してしまうと、100穴近くに鍼灸を行わないといけなくなるので時間の制約が出てくると思います。

 

 ではどうやって全身に鍼を行うかを考えたときには、パーツ毎にツボを1~4穴出すようにしていけば、ツボが多くなり過ぎずに扱いやすくなります。

 

 パーツ分けは、身体の重要な場所を押さえておけばいいので、頭顔面部・上肢・下肢・胸腹部・背部に分けていくことが出来ます。頭顔面部・上肢・下肢はパーツとしては面積が狭いので、ここからは2穴までにして、胸腹部・背部は4~6穴で行えば、それだけでも全身の気血にアプローチできるので治療効果を狙った施術をすることが出来ます。

 

 流派のやり方でもパターンにはなっていることが多いので、自分なりのパターンを作成するのに、こういったやり方を参考にすると自分なりの治療パターンが出来上がるので、全身調整が行いやすくなります。

 

 例えば、頭顔面部では百会を中心にして、上肢は有名なツボの合谷曲池、手三里という扱い易いところを中心にして、下肢であれば足三里、三陰交、太渓という扱い易いところを中心にしておくと人によっての効果の違いを数人で実感をしていくと思います。

 

 胸腹部・背腰部に関しては面積が非常に広いので、胸腹部は中脘、天枢、気海という扱い易いところを中心にして、背腰部はお腹を調えれば気血が生成できるので治療効果を期待できるので、胃の六つ灸を入れるだけでも全身調整を行うことが出来ると思います。

 

 最初の頃は、よく分からないので、こういった扱いやすいところに自分で鍼灸を行って、置鍼時間を長くしたり、短くしたりして効果の違いを実感することがよくありました。

 

 もちろん、症状や人のよってツボを使い分けるのが大切なのですが、鍼灸の治療では刺激量に注意をすれば副作用が出にくい治療なので、自分なりのやり方を見つけるのも一生の勉強としていいのではないかと思います。

 

 どの人がきても同じ治療を行うというのは、昔から行われている方法でもあり、以前のブログでは「澤田流太極療法」を紹介しました。もちろん、澤田流が本当にそれだけだったのかというのは、澤田健先生に直接聞いて見てみないと分からないことなのですが、書籍としてまとめられているので、有効な方法だと言えます。

 

 たったこれだけの治療でも、日々継続して行っていると効果を実感できるので、自分で鍼灸を行うのであれば自分なりの全身調整を行ってみると分かりやすいと思います。

 

 使っている内に、この人はこのやり方がいいのではないか?このツボの方がいいのではないか?という知識や経験が出てくるので、その時の状況によってツボを使い分けていくと、自分なりの配穴パターンが作成できるので、どういったときでも安定した治療を作っていくことができます。

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