病名はあるけど、治療がない場合はどうするのか?

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 病院で診察したけど、病名がつかずに経過観察というのはよくあることですし、詳細に検査をしたら病名はついたけど、治療はなく、経過観察という話しも聞きますが、こういった場合は、どうしたらいいのでしょうか。

 病気、病名、治療は、当たり前のように捉えている人も多いですが、知識として整理をしておかないと混乱する原因になってしまうので、自分なりの理解をまとめてみます。

 

1.病名

 病名は、病気の診断に取って重要な物で、治療に結び付けられるものでもありますが、病名自体は、附箋のようなものだと思うといいですね。病名が決まると同じ附箋を着いた人が見つかるので、いろいろな治療を試していった中で、結果が出れば、病名という附箋によって、その他の人にも治療を提供することが出来ます。

 

 もし、病名が決まっていなければ、人によってそれぞれ治療を考えて行わないといけないので、効率的ではないですし、経験・知識の積み重ねが出来なくなってしまいます。

 

 もちろん、病名がない病気(身体の不調)は存在しているので、多くの人が訴えていくようだと、附箋が必要になってくるので、病名が決定していくことになります。それ以外でも、特殊な形状、特殊な数値があるものは、論文などによって病名が決定していくことになりますが、論文になってくるので、その論文が載っている学会誌や雑誌を読まない限りは普及しないので、病名を知る人も限られてしまいます。

 

 私自身が会ったことがある患者さんも、症状が酷くて病院に行ったけど、何が原因で、どういう病気が分からず、病院を転々としていたら、たまたま知っている人がいて、病名はついたけど、経過観察中だという話しを聞いたことがあります。

 

 病名自体は、治療を決定していくために重要ですが、保険請求するときに分からないでは、医師は無料の診察を繰り替えてしまうことになるので、見えた物、分かったところで病名を決定していくことになります。

 

2.病気

 病気は、概念的な物で、特定の物を指すことばではないので、病気だけど、病院で病名を付けてもらうまでは、調子が悪いとしても病気は病気のままになってしまいます。病気なのか健康なのかの定義は非常に難しく、病名が決定しなければ、病気ではないということにもなってしまいます。

 

 もちろん、体調が悪いという病気の状態は残るので、通常は病気でいいのですが、書類的には、病名がないということは健康ということになってしまうということです。

 

 東洋医学では、身体は日々、健康と病気の間を揺れ動く存在として考えていくので、病名がつかずに病気の場合でも、本来の体質が関連して病気(症状)を引き起こしていくのではないかと考えていきます。

 

3.治療

 治療は、よくしていくことを目的としていますが、制度上、金銭上では無限に行うことができないので、標準的な治療を行って様子をみていくことも多く、事故などによって障害を負ってしまった場合は、症状の固定ということで、その人本来の身体に症状が加わった状態として終了になることがあります。

 

 本人、家族などに取っては、非常に辛いことですが、よくなるまで無限に治療を継続することは、医療者に取っても、金銭的にも大変なことになってしまうので、終了になってしまう場合があります。これは、医療、治療という考え方ではなく、制度上としての仕組みですね。

 

 治療は症状が大きく改善する場合もありますが、悪化をさせないという物、はっきりと分からない場合があります。人には個人差があるので、基本的には、治療をして様子をみて、判断していくのがいいのですが、現代医学でも東洋医学でも、毎日通院するのは難しいので、一回治療してみてから少し様子をみることが多いですね。

 

4.病名はあるけど治療がない場合

 これは現代医学的に病名があるけど、治療がないということを指すことになるでしょうが、東洋医学は昔から身体の不調、病気に対して治療をしてきているので、東洋医学では治療できます。

 

 症状、病気で悩んでいる人が東洋医学である、漢方や鍼灸に辿り着くことがありますよね。これは昔から身体の治療をしてきた経験があり、分からない病気でも東洋医学では名前を付け、治療をしてきたので、病気や症状よりは、身体の状態から生じていると考えて治療してきた経緯があるからです。

 

 症状や病気で悩んでいて、どうやったらよくしていけるか調べていたら、東洋医学に辿り着いたというのは、そういった状態は現代医学の隙間になっているので、東洋医学というネットにひっかかったということですね。

 

 東洋医学は、歴史的に様々な不調に対して利用してきた経験もあるし、病名がつかない状態でも治療ができるという利点があるので、WHOでも補完代替医学ということで、現代医学を補完する医学と言われています。

 

 私自身も病院に行くまででもないけど、ちょっと辛いという症状は自分で鍼灸、漢方で対処することが多いですし、資格を取ってからは体調の面ではかなり便利な状態になっています。

 

5.東洋医学の治療は絶対に効果があるのか?

 治療をするということは結果を伴わないと患者さんとしては辛いところなので、東洋医学を利用しようという場合は、効果がどうなのかが気になりますよね。

 

 結論から言うと、病名がなくても治療することは可能ですが、結果は分からないとしか言えないです。

 

 何故かと言えば、身体には個人差があるのと、身体の構造や機能がかなり障害されていて難しい場合もあるからです。私も難病の方、病名がない方、治療がない方などを施術させてもらっていますが、改善したい症状や病気を完全に良くして行けているかと言うと、100%ではないからです。

 

 治療をされている方に伺うと、よくなったという人もいますが、段々と改善している、生活しやすくなった、少しは楽、病気や症状は不変だけど身体が楽になったなど、いろいろな意見が出てくるからです。

 

 目的をどこに置くのかも非常に重要になってくるので、身体の状態と自分の技術を合わせて考えないと分からないので、個人的に対応する場合は、相談の上、今後について決定していっています。

 

 東洋医学全般に渡ってという話しでは、やはり、絶対の保証はすることは難しいので、近くの漢方、鍼灸の方々に相談してもらっていくのがよいと思います。

 

6.まとめ

 患者さんとして診させて頂く方は、現代医学の対応では満足できないという人が多いので、どちらかと言えば、病名が付かないような方を診させて頂くことが多いので、そういった方の参考になればと思い、まとめてみました。

 

 漢方や鍼灸を行っている人は、そういった方ばかりを診ることが多いので、現代医学はダメなことが多いという意見を持ってしまいがちになりやすいので、出来るだけフラットな状態で話しを聞くのがいいですよ。

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