美容鍼灸を行うための基礎練習

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 美容鍼灸をしたいという人が多いようですが、美容鍼灸を行うために必要な練習は何がいいのでしょうか。

 鍼を扱うということを考えれば、鍼を扱う技術が上手くなることが必要なので、美容鍼灸のための練習と考えたら、技術を分析するのがいいと思います。技術の分析を考えたときに、刺手だけで考えたら、弾入と切皮・刺入の2点に分かれます。

 

 顔面部に深く刺入することや顔面に鍼通電療法を行うために刺入を行うというところもあるでしょうが、顔面部は皮下に骨があるところも多いので、他の部位と比べたら深度が必要ないことがわかります。

 

 もちろん、刺入が乱暴であれば出血するリスクが多くなるので、丁寧な刺入が出来る必要があるのですが、刺入に関しては、他の部位で刺すということに慣れていけば、丁寧に刺入をしていくと考えれば、美容鍼灸に特化した練習ではなくなっていくので、通常の鍼を練習するのと同じように身体で刺入を何度も行っていくのがいいです。鍼で内出血した後の対処法についてはこちらのブログを参考にしてください。

鍼で内出血をしたときの対処法

 

 刺入するときには、痛みやひびきがどういう刺入感覚のときにでるのかを覚えておけば、顔面部への刺入でも役に立つことが多いですが、その刺入感覚を理解できるようになるためには、何度も鍼を刺入して響きが出たときの状態を覚えておかないといけないので、響きが出たときに、深さ・硬さはどうだったのかを確認することが大切です。鍼の響きに関するブログはこちらを参考にしてください。

鍼のひびきとは

鍼のひびきが出る深さ

 

 顔面部への刺入では、皮下はすぐに骨があるし、刺入を深くしようとしても今度は、響きと内出血してしまう可能性が高まるので、切皮置鍼か斜刺、水平刺を使うことが多くなるので、斜刺と水平刺に関する技術の向上が必要になります。斜刺・水平刺の技術に関しては、こちらのブログが参考になります。

斜刺と水平刺のやり方

斜刺の治療効果

水平刺の治療効果と注意点

 

 斜刺と水平刺だけではなく、皮膚面に接触鍼をするだけでも治療効果が発揮できるので、美容鍼灸でも接触鍼を使う方法はありだと思いますが、やっている方はいるのですかね。一般の人に取っては分かりやすさも大切なので、鍼を顔面部で接触させるよりも、直接刺して置いておく方が分かりやすいし、あまり使うメリットがないのかもしれないですね。

 

 私からしたら、接触鍼の方が出血するリスクも少ないし、メリットが多いとは思うのですが、時間と技術が必要になってくるので、やはり実用となるとデメリットが多いのかもしれないですね。

 

 美容鍼灸の基礎練習は響きの感覚、刺入技術と普通の鍼と同じようにことが多いですが、顔面部は揺らされると不快感も強いところなので、どんな姿勢を取っていたとしても押手が揺れないようにすることが大切ですね。

 

 こうやって書いてもそんなものかと思う人がいるかもしれないですが、刺手で鍼を取ったり、何かの準備をしたりしているときに、反対の手が全く動かないでおけるというのは技術としては非常に難しいものになるので、本当に意識をしないと出来ないことになります。

 

 手を固定するのが難しいのを理解するのは、例えば、飲食店で水などを運ぶときがあると思いますが、反対の手や身体を動かすと簡単に水がこぼれると思います。このように動いている状態だけど、片方の手はバランスを取りながら、不動にしておくというのはかなり難しいことが多いので、動いている中で止めるというのを意識して練習するのであれば、お互いに練習しているときに、手の動揺に関してはシビアに評価をすることが必要です。

 

 鍼灸師同士だと、練習しているときに鍼に集中し過ぎてしまい、鍼以外のことが抜けてしまうことが多いですし、鍼以外で気にするとしても会話の方を気にしてしまう方が多いと思うので、技術ということを習得するためには、鍼以外の手の動きについても着目しておくことが大切になります。

 

 押手に関しては技術として練習しようとしても、鍼の刺入よりイメージもしにくく、練習した実感が湧きにくいので練習が難しい物の一つですが、美容鍼灸では顔面という繊細な部位を扱う物になるので、押手に関しては通常の鍼以上に注意をしておくことが大切になります。

 

 弾入切皮の練習の仕方については、日常にある物を使っても出来るので、こちらのブログを参考にしてください。

弾入切皮の練習に最適なもの

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