治療の仕方には、正治と反治という方法があり、身体の状態によって治療を分ける考え方があります。正治は通常の治療、反治は通常と反対の治療になります。
例えば、熱感を持っている状態であれば冷やすことが必要になると考えるのが普通なので、冷やすことは正治と考えていくのですが、冷やすよりも熱を加えた方がよくなる、身体の中が冷えていて熱が外にきていると判断したのであれば、温める治療が必要だと言うことになるので、この場合は反治が重要になっていきます。
反治を行えるようになるには、経験や知識が必要で、相手の状態をしっかりと鑑別出来るだけの力量も必要になるので、ある程度の年数や経験がないと使えない方法だと思います。
ただ、いつも治療をしているやり方では良くならなかったときに、反治をした方がいいのではないかと考えるきっかけにもなるので、知識として正治と反治は覚えておく方がいいのではないかと思いますね。
後漢末に存在したという華佗は名医だという話しがあり、様々な病気を治療したという話しがあり、伝説だとされていますが、『蒼天航路』の中に華佗が出てきて、医療の様子も書かれているので、治療方法の是非を理解するのに助けになるのではないでしょうか。
『蒼天航路』26巻の293~295話は華佗が出てくるのでお勧めですし、表紙はツボと鍼が書かれていますよ。第290話では、病弱な周瑜が自分に鍼灸を行っている様子も書かれています。
『蒼天航路26(モーニングコミックス)』
東洋医学の古典である『素問』『霊枢』は漢の時代に書かれた物ではないかと考えられていますし、三国志の時代では『傷寒論雑病論』を書いた張仲景(ちょうちゅうけい)も生きていた時代なので、一度は読んでみてもいいのではないでしょうか。
中国は王朝が出来ると、前の王朝の歴史をまとめていく傾向があり、歴史書が多く書かれていて、三国志は正史と演義の二つがあります。もともとあった三国志が内容的に面白そうなので小説のようにしたのが三国志演技で、日本では三国志演義を三国志と表現することが多いと思います。
正史三国志を一度は読もうと思っているのですが、そのまま放置した状態です。正史三国志であれば、こちらがいいのかなと思っています。
『正史 三国志 全8巻セット (ちくま学芸文庫)』
小学校の頃、友達の家で、漫画の三国志を読んで好きになり、ゲームをして、三国志の本を読むというありきたりな経験をしてきたのですが、三国志演義を本で読むのであれば、ちょっと読みにくいところもありますが、こちらがお勧めですね。
『完訳 三国志(岩波文庫)』
三国志演義は何冊も本を読んでいますが、やっぱり後半は面白い人物が少なくなってしまうし、拡大よりも権力闘争の要素が強くなっているので、何度読んでも頭に入りにくいですね。