東洋医学を学習しようとすると、今までに聞きなれない単語が多く、学習しようとしてもなかなか頭に入らないと思いますが、外国語と同じように単語を覚えて、使い方を練習するのが絶対に大切になります。
例えば、東洋医学では身体のことを気血津液精陰陽と臓腑で考えるので、この2つの項目には詳しくなっている必要があります。過去のブログでまとめているものがあります。
「蔵象のまとめ」
それぞれの詳細なブログは、以下にあります。
「気の分類」
「肝の働き」
「心の働き」
「脾の働き」
「肺の働き」
「腎の働き」
「奇恒の腑の働き」
気血津液や蔵象について詳しくなった後に、それぞれの症状についても理解をしておくと、気血津液精の問題はどの臓腑と関係をするのかが分かるようになるので、身体の状態を東洋医学で考えられるようになっていきます。
東洋医学で治療を行うのであれば、患者さんの身体の状態を把握しておくことが必要になるので、気血津液や臓腑の異常がどのような症状として現れるかを把握しておけば、診断していくのにも役立ちます。
診断をしていく方法は四診という感覚を使ったやり方が重要になるので、四診でどういったことが分かるのかは把握しておくといいですね。
この他には、人は自然の中で生活をしているので、環境による変化を受けるものなので、環境が身体にどのように影響を及ぼすのかをしっかりと捉えておけば、身体の状態を把握するのに役立ちます。
こういった基礎のことをしっかりと抑えておき、生じている症状が四診では何で把握できるのかを考えておけば四診という考えを深く理解できるようになるでしょうし、生じている症状がどうやって起きるのかを気血津液や蔵象によって考えることが出来るようになれば、治療方針も勝手に決まっていきます。
中医学の書籍では四字熟語で弁証と治療方針が書かれていることが多いのですが、多くの人数でカルテを共有しない限りは、四字熟語で解答しなくてもいいので、自分の表現としてまとめておけます。
例えば、「食欲不振があって、倦怠感と軟便がある」というような国家試験のような文章で患者さんが答えてくれた場合は、四字熟語で言えば脾気虚証による症状だと考えることが出来ます。これを自分の言葉だけで言うのであれば、食欲不振と軟便は、脾の働きの低下によって生じるので、脾の働きが悪く、倦怠感は気の不足によって生じやすいから、「脾の気が低下しているのではないか」という文章でも構わないので、自分の言葉で病能を把握していくと東洋医学が見に付いていくことになります。
四診についても詳しく知っていれば、脾の働きが悪いということは、ヘソの部分が脾と関係をするので、その部位が硬さや冷たさがあるのではないかと考えられれば、問診で聞いたことを切診(触診)で確認をしていくことが出来ます。腹診についてはこちらを参照にしてください。
東洋医学で考えられるようになれば、後は治療になるのですが、治療を組み立てるのが難しいという人がいますが、物事はシンプルに考えるのが大切になります。例えば、先ほどの脾気虚の例であれば、脾経を使うと考えればシンプルです。
選穴の仕方はいろいろありますが、シンプルな方法であれば、脾経の三陰交・太白という有名なツボを選び、表裏経の胃経から足三里を選び、脾は中焦と関係をしやすいので、中焦にあるツボの天枢を使えば、これだけでも脾気虚による治療になります。
治療経験が浅いと、治療効果の確認をしようにも何が変化をしたのかが分からないことがあるので、治療効果の確認の仕方は自分の中で決定しておくのが大切ですし、患者さんにも理解をしていってもらうことが重要になります。
治療効果の確認の仕方については以下を参考にしてください。
こうやって、一つずつ知識を定着させて、実際に治療を行って、治療効果の確認を怠らなければ、技術と知識は向上していくので、「勉強・実行・確認」が絶対に大切になります。