「陽虚」タグアーカイブ

陰虚陽盛・陽虚陰盛

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 東洋医学の表現では、陰陽を中心とした言葉で表現していくこともできるのですが、慣れていないうちは、何を言われているのか分からないことも多いと思います。 続きを読む 陰虚陽盛・陽虚陰盛

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欠(けつ)と呵欠(かけつ)―あくびと東洋医学

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 あくびは眠い時に生じるもので、東洋医学では欠や呵欠と表現をされているもので、疲労がたまったときに生じるとされていて、陰盛陽虚で生じるものになります。 続きを読む 欠(けつ)と呵欠(かけつ)―あくびと東洋医学

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気虚の伝変と波及

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 新教科書では伝変と波及という説明が入っていますが、勉強をしていれば理解ができるでしょうが、最初はなかなか理解がしにくいところなのではないかと思います。 続きを読む 気虚の伝変と波及

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夜に症状が悪化する―陰虚の症状

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 昼間は何ともないのに、夜になると調子が悪くなってしまうことがありますが、こういった場合は東洋医学で考えると陰虚のことが多いです。 続きを読む 夜に症状が悪化する―陰虚の症状

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気虚と陽虚、血虚と陰虚の関係

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 気血津液弁証の中には、気虚、陽虚、血虚、陰虚というのがありますが、相互に関連することがありますが、最初の頃は意味が分からないことがあるので、まとめて行こうと思います。 続きを読む 気虚と陽虚、血虚と陰虚の関係

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虚熱と陰虚、虚寒と陽虚

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 東洋医学を勉強し始めていきなり意味が分からなくなるところはいろいろありますが、虚熱と陰虚、虚寒と陽虚もかなり難解なものになると思います。 続きを読む 虚熱と陰虚、虚寒と陽虚

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八味地黄丸(はちみじおうがん)

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 精力増強には八味地黄丸と言われていますが、八味地黄丸の働きはどういった物になるのでしょうか。 続きを読む 八味地黄丸(はちみじおうがん)

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冷え性は鍼灸で治す

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 冷え性の人は、身体の芯から冷える感じがあり、元気も出ないので辛く感じる人が多いですが、冷え症は鍼灸治療でよく改善する症状の一つです。

 

 治療効果には個人差があるので、全員が鍼灸を受けた次の日から冷え症が改善したというのは非常に少ない話ですが、治療後数日は、冷え症が軽減していくことが多いです。

 

 治療後も人によって効果が違うことがあるので、治療が終わってすぐから身体がポカポカと温まり、冷え症が楽になるという人もいれば、治療をした後は効果が感じないけど、自宅に帰ってから効果を実感する人や次の日になると効果を実感する人もいるので、その人の感受性によって効果の出方が違います。

 

 何人か見たことがあるのは、治療後は全く変わった感じが出なくても、次の日になると爽快になるという人がいるので、その場合は、効果が出るのに時間がかかるということなので、直後効果を出そうと思って焦って治療をどんどんと加えていくと逆に悪化をしてしまうことがあります。

 

 冷え性は夏の冷房が強くついているときか冬に辛く感じることが多いものですが、冷え症が強く出てくる前に治療をした方が効果は出やすいです。ただ、冷え症もですが、他の症状も症状があるときに治療をしたいという人が多いので、症状が出る前に治療をするという考えは非常に少ない傾向があります。

 

 私も虫歯は日々のメンテナンスと小まめな検診が必要なのは分かってはいるのですが、なかなか行かないのが現状なので、症状が出ないと気付かないというか考えたくないものなのだと思いますね。

 

 冬の冷え症がひどい人は、夏や秋の時期から治療を始めていると、冬になっても身体が楽に感じることが多いです。季節の変わっていくときは、身体が対応しようとして頑張っている時期なので、臨んだ治療効果が得られないことが多いです。

 

 冷え性の治療は長期でかかることが多いですが、年間を通じて治療を行っていると、身体の状態の違いをはっきりと理解される人も多いです。冷え症自体が完全になくなった訳ではなくても、1年前の状態と比較すると、冷えの感じ方が全く変わったので、寒いは寒くても身体としては楽だということが多いです。

 

 冷え性がひどい人は、しもやけになってしまうことがありますが、継続した治療をした人はしもやけになる頻度が劇的に低下をすることが多いです。しもやけになってしまうと、足が痒くなるだけではなく、むくみもひどくなってしまい、生活するのが大変だったのがなくなるので、生活が楽になることが多いようです。

 

 冷え性となると、東洋医学的には陽虚証になっていることが多いのですが、陽気の不足は、気の不足によって生じてしまうことがあるので、もともとは気虚の状態になっていることが多いです。

 

 気の不足なので、もともと持っている力が弱いか、疲労をしているということがわかるので、疲労回復が十分に行われないと、陽気の不足も改善するのが非常に難しくなっていきます。

 

 気の生成は脾の働きによって成り立っていて、脾はお腹の調子と関係をしやすいので、お腹の調子を整えるのが冷え症をよくしていくためには必要になります。日々の生活の中で注意をするのは、油ものや甘いものを摂取するのを減らしていくことが必要になります。

 

 お腹の調子を整えるのによく使われているのは腹巻ですが、腹巻はお腹を冷やさないようにすることによって、脾の働きを強める作用があります。お腹を冷やさないために腹巻をするというよりは、お腹の調子を整えるために腹巻をするということになるので、腹巻は1年中していてもかまいません。

 

 ただし、夏の間は腹巻をしていると汗をかいて逆に冷やしてしまうことになるので、汗をかきやすい状態のときには腹巻を取り、仕事中や寝ているときに腹巻をするようにすれば、汗によって冷えてしまうことがなくなります。

 

 腹巻以外では、お腹にカイロを貼るようにすると腹巻と同じようにお腹を温める働きがあるので、脾の働きを改善して、気を生成し、陽気の不足を改善できるようになっていきます。

 

 仙骨部も冷え性の人には効果的な部位になるので、腹部・下腹部・仙骨部にカイロを貼るようにすると冷え症の改善をしていきやすいと思います。ただ、一日3か所を続けるとお金もかかるので、腹巻を何枚か用意をして洗濯した方が安上がりですよね。

 

 冷え性があるから足先にお灸というのは治療の選択肢としてよく使われるのですが、下腿下部も足の冷えに対して効果的なので、治療の効果を持続させるためには、下腿下部にカイロを貼ってもらうのも効果的な方法の一つになります。

 陽気の不足に関してはこちらも参考にしてください。

東洋医学で考える暑がりと寒がりー陰虚と陽虚

 

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失眠にお灸をしてもかんじない

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 お灸は小さい物でも60~100℃はいくものなので、体表に直接行うと熱く感じることがほとんどですが、全く感じないということもあります。 続きを読む 失眠にお灸をしてもかんじない

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便を見れば体調が分かる

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 口から食べ物が入って、便となり出てくるので、入った食べ物と出てきた状態をみることによって、身体というブラックボックスの状態を予想することができます。

 

 体調がいいときは、便に関して気になることはないですが、疲れたり、食事が合わなかったりすると便秘や下痢になることがありますが、これはブラックボックスである身体の機能に異常が生じたと考えることができます。

 

 と言ったところで、最近では洋式便器が中心なので、便を見ることなく流してしまうことが多いと思われるので、便の状態を見ないのが当たり前ではないかと思います。和式で見やすかった状態でも、排泄したものに興味を持つことはないですし、便の状態を尋ねても分からないことが多いので、情報として重要だから見てくださいと伝えることが必要になると思います。

 

 身体は一定で働く機械ではないので、ちょっとしたことでも変化が出てしまうので、普段は便の異常が生じていなくても、「今日は何だか便がでなかったな」「今日は2回でたけどすっきりしなかった」というような情報が大切になります。

 

 異常を考えるときにはまず、正常な便を知らないといけないので、つやがあり、未消化物が混じっていない便でバナナ1本分の便が正常になります。便につやがあるか、ないかなんてよほど目を凝らして見続けないと分からないですよね。

 

 東洋医学では便は大便から排出され、肛門(後陰:二陰)とは腎と関係をすることから、大腸、腎、脾によって排泄調節が行われているので、大便の異常は、この2臓1腑を思い出すことが必要です。便の排泄調節は他には肝・肺も関係するので、大腸、腎、脾の異常でない場合は、他の臓を考えていくことが必要になります。

 

 腎は生命力に関係するので、新生児・高齢者は腎精が弱い状態なので、排泄の管理・調整がうまくいかないので、オムツを使うことが多くなってしまいます。ということで、腎の問題は排泄の管理・調節の基本と考えることができます。

 

 すっきり排便しない状態は痰湿と関係することが多いので、食事と関わることが多いです。「なんかすっきりしない」という表現が聞けたのであれば痰湿を考えて食事で変わったことがなかったのかを尋ねることが大切になります。酷いときだと、便意があって排便をしたけど、また便が出そうというのは湿熱の可能性が出てきます。

 

 軟便や下痢、未消化便が見られた場合は、脾か湿のことが多いので、お腹の調子が以前から悪い場合は脾、一時的なものであれば湿を考えることができます。便は出ているけど、いつも軟便や下痢という人はかなりいるので、「お通じは出ていますか?」だけではなく、「軟便や下痢はないですか?」を次の質問に足す必要があります。

 

 うさぎの便のように、丸く硬い兎糞状の便のときには、血虚として考えることができるのですが、この場合も見ないのでどんな形が分からない方も多いのではないかと思います。もし分かろうとするなら見るか、感覚を研ぎ澄ませて音と排泄を感じることが必要になります。そんなことは日々の生活の中でしないので、「お通じは健康的なものはバナナ1本と言われますが、その状態で出ていますか?」と尋ねると、「一気に出るのではなく何度か分割します」という表現で返ってくることもあるので、それで判断していきます。

 

 こういった症状と証を覚えておくことが大切で、例えば、お腹の調子が悪い時で、「便意があって便をするけどなかなか出にくくて、ちょっと軟便気味、残便感があって、お腹の調子が悪い」のであれば湿熱の可能性が高いと考えます。

 

 湿熱の場合は、さらに肛門部に焼けるような感覚(ヒリヒリという表現)や、臭いが強い傾向があるので、おならの臭いについても尋ねていってもいいのですが、いきなり「おならの臭いはいかがですか?」とは聞きづらいですよね。

 

 慢性の下痢の方は多いですが、これは脾の昇清が低下をしてしまっている状態として考えるので、「昔から軟便や下痢の傾向はないですか?」と尋ねることが必要になってきます。

 

 下痢は他に、お腹が痛くてトイレに行って目が覚めたという状態と関係をする五更泄瀉があります。これは、朝型・寝起きの下痢と考えられるもので、腎の陽気不足によって生じることが多いので代表的な下痢になります。これは、すぐに腎陽虚または脾腎陽虚と言えるので、覚えておく必要がある情報になります。

 

 お腹が張った様な腹痛がよく生じていて、下痢があり、排便によってスッキリする場合は、肝うつの傾向が分かるので、排便前後の身体の感覚も重要になります。排便後に疲れてしまうようだと、気の不足を考えていくことができます。

 

 東洋医学では便秘の分類として出てくるものがあり、熱秘・気秘・虚秘・冷秘と呼ばれます。熱秘は実熱が原因、気秘は肝うつ、虚秘は気虚・血虚・陰虚、冷秘は陽虚と考えられるので、便秘に関しては、便秘以外の症状をしっかりと尋ねておくことが必要になります。細かい説明をすると長くなりすぎるので、便秘の分類はまたの機会にします。

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